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伊達家家臣・伊達成実に関する私的資料アーカイブ

あけましておめでとうございます!

2016年明けましておめでとうございます。
カメのようなペースでの更新ですが、読みに来て下さる方のおかげで続けていけております。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

これだけでは何なので

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で過去に書いたものなのですが、仙台藩の正月について。

元旦の日、一門は最も先に年賀の挨拶を一人一人藩主にした。「新年ありがとうござりまする」と挨拶する。藩主は「おめでとうござる」と答礼する。「ござる」をつけるのは一門にだけで、一家以下には、「ああめでたい」と答えたという。

元旦や大礼の際の儀礼

仙台城二の丸、表対面所があり、その敷居の外に、松の間という72畳の間がある。主君は対面所の正面に座り、一門衆は、対面所内の左右に、席順を千鳥がけにして列に成って並ぶ。一家以下の者は、松の間の左右に、席順を千鳥がけにして座る。
謁見するとき、一門衆は対面所の敷居より内側、中央二畳目に座る。一家の者は、松の間対面所の敷居より外で、中央二畳目に座る。準一家は三畳目、一族は四畳目、着座は五畳目に座る。
一族以上は、その名を披露し、盃をうけ、返盃する。着座〜召出の者は申次役の者が名前を披露し、返盃はなし。着座以上は太刀馬代を献上する。太刀上の者は次の間より出で、六畳目に座り、太刀のみ献じ、盃をうけて下がる。召出も次の間よりでて、八畳目に座り、太刀も献ずることもなく、盃をうけるのみ。以上の者達は一人ずつ出て行く。
大番組の平士は十二畳目に座り、六人ずつそろってでて、盃の流れをうけた。勺は表小姓による。
古くは、一人一人謁見するのは、一門から一族までだったが、次第に家格が上がる者が増え、席が狭く、式が終わらなくなったため、日にちがわけられるようにもなった。

基本的な伊達家の正月恒例行事

3日:御佳例御野始(鷹狩や追鳥狩などの模擬軍事訓練)が開催される。政宗存命中から、政宗9男で成実の養子となった伊達治部大輔宗実が担当している。
7日:御連歌(伊達家恒例の連歌の会)。
8日:心経会。
11日:政事始。
14日:御諚始。
18日:懺法。一年の懺悔をする。いろいろな種類があるが、おそらく伊達家は観音懺法。だいたい終わった後能会。
20日:在国のときは曹洞宗法問、22〜28まで護摩供あり。
あと、正月行事じゃないけど中秋(9月15日)に月見の会(の歌会)するのが恒例。

『仙台藩家臣録』『伊達騒動実録』『治家記録』を参照。
伊達騒動の頃迄に定まったものなので、政宗の時期にすべて決まっていたわけではないと思いますが、おおまかなところは決まったのではないかと思われます。

正月の伊達家、餅と酒の消費量がすごそうです。
では今年もよろしくお願い致します。