『伊達日記』94:宇都宮下向
原文
小田原落居の上。太閤様会津へ御下向の由申来候に付て。政宗公米沢より御迎に御出。宇都宮にて御目見え成られ候処に。御囲を成され御茶を進ざる。片倉小十郎を御相伴に仰付らる。冥加之至に候。南部へ御人数遣はされ候間。早々政宗も罷下るべき由御意候に付而御先に御下。長井へ御入馬成られ候。
語句・地名など
現代語訳:
小田原城が落ちた後、太閤秀吉が会津へ下向されることが伝わってきたので、政宗は米沢からお迎えに出られ、宇都宮にて御目見得されたところ、茶席を設けられ、お茶を進められた。片倉景綱は御供に付けられ、大変喜ばしいことであった。
南部へ軍勢を送られるので、早く政宗も出発するようにとご命令になったので、先に戻り、長井(米沢)へお入りになった。
感想
小田原を落とした秀吉は奥州仕置のため東北へ下向します。政宗は宇都宮まで出てそれを迎え、茶会に呼ばれました。そのとき景綱も召されたことが書かれています。