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伊達家家臣・伊達成実に関する私的資料アーカイブ

『たたかう神仏の図像学』伊達家関連記述

伊達家お仲間のしぎのさんからお借りした本。勝軍地蔵と中世社会をテーマにした論文集です。
坂上田村麻呂伝承記述があればいいなあと思って読んだのですが、中世の武士の精神史をめぐっての議論が多く、とてもおもしろかったです。忘れそうになりますが忘れちゃいけないのが、政宗たちは近世人というよりは中世人であるということです。
愛宕神社に関してのくだりで伊達家に関する記述がありました。

③仙台伊達氏と片倉家
仙台愛宕神社は、永禄年間に伊達晴宗が誓願寺尊勝に命じて本地仏を安置したのを中興としている。正徳五年(1715)になって、仙台藩五代藩主吉村が木像と絵画、自筆額を寄進した。伊達家の重臣片倉小十郎家は、とりわけ勝軍地蔵信仰が篤かったことが指摘されている。仙台市博物館所蔵黒漆五枚胴具足は、兜の前立に「愛宕大権現守護所」の文字があり、片倉重綱が大坂夏の陣に際して着用したものとされる。戦後、京都愛宕社に参詣した重綱が奉納した絵馬が現存し、片倉家領であった白石市周辺には愛宕社が点在します。