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伊達家家臣・伊達成実に関する私的資料アーカイブ

感想『龍の右目』

2017/11/17 プライベッターに掲載

「慶さんの感想聞きたい」と言われたので/ただのいち成実ファンの感想であって、批評ではありません/ネタバレ満載です御注意

金上盛備を描いた『無限の幻』が最近の政宗系小説では悪くなかったので、期待していたんだけれども、正直なところ小説として好きかというとそうでもない/やや年表小説/『龍の右目』というタイトル・作者さんが仰っていた「支え合う人間関係」というテーマからかなりエモい話を想像していたけど、そうでもなかった/政宗が天下を狙っていた・義姫に疎まれてた・小次郎の始末など、背景になる政宗ストーリーは最近の研究や一門衆の知見など、新しい解釈はほぼなくややクラシックな(伝統的な)つくり/こじゅうろうがまさしげクラスタ/一行でこのネタを!/政宗のすっぱ(黒脛巾組ではない)が縦横無尽に大活躍!/室亘理氏(名前はない)が団子鼻/火傷のことは結構出てくる/全体的にこの分量でいいの?/この割合でいいの?/読みながら「こ、このペースで今このエピソードやってて79の最期までたどり着ける!!???!!大丈夫⁉︎」という疾走感を感じながら読書できたのは楽しかった/なんつーか『臥竜の天(ドラマ版)』に通じる萌えというか、あれが小十郎バージョン政宗通史とすると成実バージョンというか/ラスト2ページのところでようやく帰参終了/遣欧使節や関ヶ原・大坂の陣は当然スルー/岩城御前が1行/宗実が1行/政宗死んで成実が死ぬまでの10年が1行/屋代と白根沢大活躍☆(悪い意味で)/白根沢はともかく、屋代一家が後で家臣になるのを全スルーしたまま超悪役/日記は書いてるけど『政宗記』は書きそうにない成実/参考文献を見てさもありなん/もうちょっとエモさが欲しかった/出奔前に既に安房守/ラストはあのエピソードだよ☆NAGINATA/渋川あり/屋敷炎上・梅と水仙花・政宗死亡前・急いで上府などのまさしげ的エモいエピソード全スルー

だけど結構萌えたところ:幼少期のタイトルが「幼き契り」/火傷中に政宗来る/小十郎がまさしげクラスタ/「あなたがいないと殿はダメなんですよ」的なことをいう小十郎/それで立ち直る完全ニートな成実/時宗丸殿じゃなくて時宗殿/「おれはおまえが好きだ」by成実to小十郎/大事なことなので二回言った/氏郷に家臣にならないかと言われて断る