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伊達家家臣・伊達成実に関する私的資料アーカイブ

2023-01-01から1年間の記事一覧

『猫の日本史』政宗関係記述

猫の日本史: みんな猫が好きだった (出版芸術ライブラリー, 17)作者:渋谷 申博出版芸術社Amazon昨年こんな本が出ておりまして、いろいろな日本史上の人物たちがどのように猫と接していたかを集めた本なのですが、読んでみたら政宗の記述が載っていたので、引…

『成実記』11:塩松を入手

『成実記』11:塩松を入手 原文 一、小浜に於いて助之衆相談には。岩角取られ候はば。引除候事。成間敷候由申候。会津衆大内備前へ異見申候は。今日政宗公岩角を通御覧成られ候。彼城をとらせらるべき由に。思召候と現見得候と。申され候はば。何れも引除候…

『成実記』10:岩角への移動

『成実記』10:岩角への移動 原文 一、二十五日いはつのへ御働成られ。地形を打通し御覧成られ。近陣か御責候か。彼地を取りなされ候得ば。二本松の通路不自由に成候間。明日相移さるべき由。御評定極り又黒籠へ打帰られ候。 語句・地名など いはつの:岩角 …

『成実記』9:小瀬川の戦闘

『成実記』9:小瀬川の戦闘 原文 一、黒籠より二十四日。からはの内と申城へ御働成られ候。彼地へ二本松衆助入候。少々内より人数を出し合戦候得共。強くも成られず候故。武別仕候而其日は何事も之なく黒籠へ打挙げられ候。築立に差置かれ四人之衆も。小瀬川…

『成実記』8:政宗、田村領へ

『成実記』8:政宗、田村領へ 原文 一、清顕公より仰越られ候小浜には。助之衆多人数と申其上塩松の者共。方々より引除候而小浜へ計集候間。御働成られ候御手際有間敷候條。田村へ御通成られ備前抱の小城共を。御取成られ然るべく候。御理に付而築館を。九月…

『成実記』7:八丁目境について

『成実記』7:八丁目境について 原文 一、ヶ様に塩松は御弓箭に候得共。八丁目に我等親居申候処。二本松境は事切これなく候。其子細は右に書付候如く。強処へ身上を持相立候に付而。義継大内備前に加勢成られ候共。伊達の弓矢募候はば。伊達へ御詫申すべく分…

『成実記』6:青木修理の人質交換

『成実記』6:青木修理の人質交換 原文 一、築館に御逗留中。青木修理抱置候右三人之者之儀。小浜へ内通申候に付而。大内備前も修理弟子を。相捨候事も成らず候而日限を申合。小瀬川と申処へ双方より罷出。御横目を申請弟新太郎と子を受取。九郎四郎新八郎次…

『成実記』5:竹屋敷への移陣と撫で斬り

『成実記』5:竹屋敷への移陣と撫で斬り 原文 一、翌二十七日。昨日竹屋敷へ陣を移し。通路迄切申すべく候と申上候処に。半分は然るべき由申候得共。落合申さず候余りあらき道にはこれなく候條。御意を詰めず候得共。未明に竹屋敷へ陣を越候に付。伊達上野我…

『成実記』4:青木修理の内応と小手森攻め

『成実記』4:青木修理の内応と小手森攻め 原文 一、天正十三年七月始に。米沢へ拙者使者上候而。猪苗代之儀相違仕り迷惑に存候。会津に御手際御座なく候間。大内備前を御退治成られ然るべしと御尤に思召候は。備前家中之内御奉公仕候様に。一両人も申し合わ…

『成実記』3:二本松の状態と猪苗代盛国の内応条件

『成実記』3:二本松の状態と猪苗代盛国の内応条件 原文 一、会津へは御事切候得共。二本松境は手切もこれなく。八丁目に私親実元隠居仕候処へ。二本松義継より細々使を預り御念頃に申。其子細は会津・佐竹は御味方に仕候得共。本々より二本松・塩松は。田村…

『成実記』2:大内氏の対応と猿倉越の敗戦

『成実記』2:大内氏の対応と猿倉越の敗戦 原文 一、天正十三年正月に成。大内備前申上候は。雪深普請成難く候間。御暇申請罷帰妻子を召連。支度をいたし伺公申すべく候。其上数年佐竹・会津御恩賞相請候。御礼をも申上度と申候に付。御暇下され其後雪消候へ…

『成実記』1:政宗の家督相続と大内定綱

『成実記』1:政宗の家督相続と大内定綱 原文 一、輝宗公御代々。佐竹・会津・岩城・石川。何も御好身半にて御入魂也。右各数年田村へ御弓箭成られ。清顕公御手つまりに成候。政宗公之御舅に御坐候得共。輝宗御代故是非に及ばず御坐成られ候。然る処に。政宗…

『成実記』仙台叢書版・目次

『成実記』仙台叢書版 各章の数字およびタイトルは当ブログで便宜上つけたもので、原文にはありません。 解題 (仙台叢書3巻207p『成実記』解題) 原文 本書は、仙台開闢第一の功臣たる伊達安房成実が、十七八歳の少年時代より、一年上なる藩祖政宗卿の股肱…

参考文献蔵書目録

蔵書目録(20130730更新) 注: こちらのリストにある参考書籍は「自分の所有」を示すのみで、「すべてを読んだ/読んでいない」「その考えを支持/反対している」「好/悪の感情を持っている」などを示すものではないことをご了承ください。 書誌情報は国会…

入間田宣夫『中世奥羽の自己認識』伊達家関連記述

入間田宣夫『中世奥羽の自己認識』(三弥井書店/2021)を読みました。 中世奥羽の各氏族がどのように自前の系譜認識を形成し、自らのアイデンティティを築き上げたのか、を論じている本で、当然伊達氏も各所に出てきており、興味深い本でした。 (主に織豊期…

『白達記』白石宗直と伊達成実の争論

『白達記』は、白石家に伝わる家記をまとめたもの。野村紘一郎『白達記 登米伊達伝承禄/登米藩史料第2集』日野廣生/2004として刊行されています。 二段組になっていて、上に原文、下に現代語訳、後に補注がついており、とても読みやすい本です。今回は、そ…