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伊達家家臣・伊達成実に関する私的資料アーカイブ

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『政宗記』12-4:葬礼次第附七仏事

『政宗記』12-4:葬礼次第と七仏事 原文 葬礼場は、八幡宮の後北山の下、覚範寺よりも七・八町西にて、今度葬礼の道に横の広さ十二間、四寸角を赤くして両方へ柵を振、其中へ薦を敷、其上に木綿、扨四門の内より木綿の上に白練敷り。柵の外は広さ二間余りに…

『政宗記』12-3:二世の供申出事附逝去

『政宗記』12-3:殉死の願い出と逝去 原文 同(寛永十三年五月)二十二日に、二世の供と申す者ども何れも書付を差上ければ、披見有て顔に押当、「扨惜者ども哉。ヶ程の者を此世の事に役立てなば、一方の堅めにもなどかならでは候べき、或若年或盛んなる者ど…

『政宗記』12-2:療治附将軍出御事

『政宗記』12-2:病気の治療と、将軍家光お成りについて 原文 去程に、五月二日の卯の刻より、半井驢庵法印療治し給ふ。爾と雖も、段々日を重ね疲労し給ひて、食も一円進まず、腹も張出以ての外なる病体なり。故に御懇衆は申に及ばず、日々夜々の上使なるを…

『政宗記』11-6:鹿猟事

『政宗記』11-6:鹿猟のこと原文: 同(寛永)十三年丙子正月十九日に若林を立、三日路先の十五浜といふ島へ出給ひ、鹿猟をし給ふ。去程に、道中も爰彼処、様々の遊山のみにて通給へり、其頃南次郎吉・加藤十三郎といふ寵愛の小姓、彼等二人を始め、何れも小…

『政宗記』9-3:向島御建立の事

『政宗記』9-3:向島の伏見城建立のこと 原文 慶長元年丙申の二月より、太閤秀吉、伏見の向島に城を構へ、御本城より橋を渡し、往来ありて御慰所と取立給ひ、御普請過半出ける処に、頃は閏七月十二日の夜半許に、大地震夥しうして、天守を始め御殿共をゆり崩…

くずし字がよめるようになりたい

■タイトル通りです…。 加賀聖藩文庫版の『伊達日記』(政宗記)、『伊達日記』(伊達記)のマイクロフィルムからの複写を手に入れたのですが、どちらもくずし字が難しくて頭を悩ませております。人名とか御とか候しか読めない…。奥付とか興味深い事かいてあ…

『名語集』86:京都にて魚類店等の停止

『名語集』86:京都にて魚類店等の停止 原文 同日卯の刻、御他界に、江戸より京へ、早馬にて、同二十八日未の刻、上著し、奏聞ありければ、その時の所司代板倉殿(周防重宗)へ勅ありて、今日より三日は、都の内、魚類の店停止あり、見物事、髙声売買の儀も…

『名語集』85:忠宗公跡式相続

『名語集』85:忠宗公の家督相続 原文 五月二十四日、夜に入り、忠宗公へ御跡式、遺さるるにより、次の日、やがて御屋敷へ御移りなされ候。かたがた御めでたきよし、祝しあへり。誠に歎の中のよろこび、これならん。 地名・語句 跡式(あとしき):家督、跡…

『名語集』84:瑞巌寺に位牌を、高野山に石塔を立つ

『名語集』84:瑞巌寺に位牌を、高野山に石塔を立つ 原文 御位牌は松島瑞巌寺に立つ。雲居和尚下りて住持す。高野山にも御石塔、御供衆まで立ちぬ。「まことに開闢より此のかた、二十余人の御供聞かざる事かな」と申す者多し。 地名・語句 現代語訳 ご位牌は…

『名語集』83:王翼祭事の怪

『名語集』83:王翼祭事の怪 原文 また王翼と申す唐人、祭事を仕り候に、長刀にて白き犬を切りける事ありしに、少しも切れずして、長刀たちうちより。折れたり。余の長刀して切り、祭事せいしが、みな人、気味悪しき事におもひし。 地名・語句 現代語訳 また…

『名語集』82:病気祈念中の怪

『名語集』82:病気祈念中の怪 原文 江戸にて、御病中の御祈念中、おびただしき中に、不思議なることには、御屋敷にて、愛宕の円福寺、大般若行ひ申されけるに、僧衆一度に御経読み上げし声、さながら泣きたてたると皆人肝を消し、あわてさわぐほどに御座候…

『名語集』81:床の上の煙草の怪

『名語集』81:床の上の煙草の怪 原文 同じあかつき、御座の間、御床の上に御煙草常にあげられ候ほど、五服ひねりて、五所にありし。御煙草入は、宵に御袱紗にてよく鼓、御床にあげられしが、少しも乱れず、いつものごとくあり。不審に思ひて、あたりを見る…

『名語集』80:奥の寝所の怪

『名語集』80:奥の寝所の怪 原文 二十日朝、江戸へ御たちなされ、今は岩沼辺なるべきかと思ひし折ふし、奥の御寝所にて、たかだかと御独言、しばしがほど、まさしく御聲したり。女房たち、こはいかにと、不思議に思ひ、おづおづ忍びよりて、見しかども、何…

『名語集』87:将軍家に形見を献ず

『名語集』87:将軍家家光に形見を献上する 原文 上様(将軍家家光)へ御かたみには、鎬藤四郎吉光の御小脇差、山の井の御茶入、虚堂三幅一対、差上げられ候。 地名・語句 現代語訳 将軍家光への形見には、秀吉から貰った鎬藤四郎の脇差し、山の井の茶入、禅…

『名語集』88:夫人剃髪

『名語集』88 :正室めご姫の出家 原文 奥様も御髪をおろさせ給ひ、瑞凰寺(清岳)より、陽徳院様と御法名を進じ奉り、御隠居所にて、朝夕の御仏共を供へ、御焼香なされ、たぐひなき御心ざしかなと皆人感ぜぬはなかりけり。 地名・語句 現代語訳 正室めご姫…