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伊達家家臣・伊達成実に関する私的資料アーカイブ

2012-01-01から1年間の記事一覧

『伊達天正日記』の成実関連記述

『天正日記』 伊達政宗に関する日記。全十二巻。記事は政宗二十一歳の天正十五年(一五八七)正月より同十八年四月二十日に及ぶ。一人の記録者が、政宗近くにあって書きついだもので、伊達氏の公的な日記である。現存する体裁に整えられたのは、四代藩主綱村…

【雑談】是如何?

大河清盛の影響で西行とか、政宗の和歌とかについてぼんやり考えていたら、本屋で小川剛生『武士はなぜ歌を詠むか-鎌倉将軍から戦国大名まで-』と綿抜豊昭『戦国武将の歌』を見つけたので読んでみました。一冊目は国文の専門家の先生が武家社会の歌について…

『伊達の松陰』

『伊達の松陰』は政宗の手による草紙。慶長19年3月忠輝の為の越後高田城建設の際に、越後滞在中に書いて、夫人田村氏(陽徳院。愛姫)に送った物という。数編の文章と30首の詩、和歌300首から成る。「政宗全集」とも呼ばれる。 原文: 貞山様越後にて。御作…

『名語集』解題【仙台叢書版】

本書は伊達政宗卿の言行録とも見るべきものにして、其一生の行実は細大漏らさずこれを述べ書したるも何人の手に成りしか明かならざるは遺憾に堪えざる所なり顧ふに其記述の状況よりすれば側近く召仕はれたる人々の手に成りしものの如し且其臨終前後における…

『名語集』跋文【仙台叢書版】

普段このブログに上げている『名語集』原文は宝文堂版を参考にしているのですが、(「伊達の松陰」目当てに)仙台叢書1を入手してみたところ、仙台叢書版の方の『名語集』跋文も素晴らしいので、これも併記することに致します(とりあえず好きなとこからで…

ところで

政宗のエッセイ「伊達の松陰」がいきなり読みたくなって、未だ持ってなかった仙台叢書1を古本屋で買って、今日届いたのですが、開いたとたん私は「名語集」をガン読みしてしまいました…。 普段私がこのブログに上げるのに参考にしてたのは、宝文堂・高橋富…

『政宗記』目次

『政宗記』目次 (各記事内の「数字○-数字△」という表記はわかりやすさのために書いただけで、原文にはありません。○巻の△番目の記事というだけです)解題(小林清治)巻一: 大内備前伊達被留事 大内暇給事 二本松気遣給事、附猪苗代武略事 青木修理忠節事 …

蒲生氏郷の通称について

【蒲生氏郷】 織豊期の武将。会津若松城主。利休七哲の一人。幼名:鶴千代、通称:忠三郎。諱:賦秀のち氏郷。洗礼名:レオンLeão(ポルトガル語)/León(スペイン語)。 【蒲生氏郷簡易年表】 弘治2 近江国蒲生郡日野に生まれる。 永禄11 忠三郎賦秀。 永…

政宗→成実書状リスト(贈答品に着目して)

政宗→成実書状リスト(『伊達政宗文書』1-4収録分のみ)伊達政宗文書1: 29:天正13/11/17 人取橋の合戦における感状。 108:天正15/5/9 長文。二丁目仕置についての丁寧な十一カ条の指示。実元没(4/16)後すぐ。 122:天正15/7/13 夜討のこと。 130:天正…

【情報募集】成実の最上義光評について

私は、伊達政宗関連小説では永岡慶之助先生の『伊達政宗』(当時青樹社刊・今は文春文庫版等)が一番好きなのですが、こないだ織部の本出されて、上京ついでに東京で探してみたら、『最上義光』と『伊達政宗と片倉小十郎』があったので早速買ってみました。…

2012初夏仙台

今回はちょっと一休み。別件の用事があったので、いきなり思い立って仙台&亘理行ってきました。すごい駆け足だったので、最低限しか行けませんでしたが。 仙台(瑞鳳殿と博物館だけ)は割愛。写真はiPhoneで撮ったのでぶれボケひどいです…。 大雄寺の新しい…

『名語集』52:諸芸に達す

52:諸芸に達す(諸芸に通じる) 下線のあるところは上手く訳せないところ。ご助言いただけたら幸いです。 原文: 一、第一の御心がけは武具なり。朝夕めづらしきを添へなされ、ふりたるを捨てたまはず。御家中も上をまなぶ習なれば、かなはぬまでも、武具・…

『名語集』2:武士の死を惜む

2:武士の死を惜む(武士の死を惜しむ) 原文: 一、或時、貞山様御咄に、「我れ若年より方々へ合戦に、心掛けたる所へ押し寄せ、存分叶はず、引取りたる事おほかた覚えなし。無理なる所へも其の時の見合により押し寄せ、多く人数をうたせ、或は敵を追出し…

『名語集』1:唐土の幼児政宗公の名を聞きて泣止む

1:唐土の幼児政宗公の名を聞きて泣止む(唐の国の幼児、政宗公の名前を聞いて泣き止む) 原文: 一、或時王翼と申す唐人の咄にいふ、「それがし国許ににありし時、ここかしこにて物心つきたる倅などは、たれ教ふるともなく、政宗公と聞きては、物事に恐れ…

『名語集』著者についての疑問点(作成途中)

読んでて、筆者の存在を感じるところを上げてみます。備忘メモ。順次増やしていきます。 序:…いにしへの一人二人も、同座のとき、語り慰むためにばかりにて候なり。 明確に「老臣」である著者の姿が見える。 17:…上杉弾正などいふ… 上杉景勝のことを「上杉…

『名語集』目次

『名語集』目次 上 序 1:唐土の幼児政宗公の名を聞きて泣止む 2:武士の死を惜む 3:召使の利鈍 4:無体とぬるき事とを嫌ふ 5:身なりを慎む 6:常に手を清む 7:万事に気を付く 8:脇差の下緒を帯にはさむ 9:刀脇差の鞘柄 10:刀脇差のたしなみ 11:能見…

『名語集』29:ただ居ることなし

『名語集』29:ただ居ることなし (不完全なので、コピペなどはやめといた方が吉です。下線は文章の意味がわからなかったところ。間違いなどご指摘いただけたら幸いです) 29:ただ居ることなし(ボーッとしていることがない) 原文: 一、第一、御まめに御…

『名語集』41:武蔵野の歌と不二の歌

41:武蔵野の歌と不二の歌 (*不完全なので、コピペなどはやめといた方が吉です。下線は文章の意味がわからなかったところ。間違いなどご指摘いただけたら幸いです) 原文: 一、されば、詠歌の道に長じ給ひ、花鳥風月の才、いとかしこくわたらせ給ひ、折に…

『名語集』40:能を観て感泣す

40:能を観て感泣す(能を見て、感動して泣いた) (*不完全なので、コピペなどはやめといた方が吉です。下線は文章の意味がわからなかったところ。間違いなどご指摘いただけたら幸いです) 原文: 一、或時、御親類衆御一家御一族衆、その外、大身衆に御西…

ブログ主プロフィール

自己紹介です。 名前: 慶と申します。 このブログについて: 伊達成実についてのことをなんでも。成実の著作に関しての覚え書きを中心にupしていく予定です。 なんか最近、もう年で、記憶機能ってのがぶっ壊れてしまいまして、自分で記憶しておくことができ…

『名語集』著者について

『名語集』を書いたのは誰か。 実は元禄16年(4代藩主綱村による治家記録編纂事業)の時点ですでに不明になっている。 名語集<又、命語集ともあり。作者知らず、或は是も亦、成実の記なりと云う> 昭和10年に『政宗公御名語集』を編纂した小倉博氏のご意見…

コメントについて

はてなブログがコメント機能を強化してくださった(今までははてなユーザーしか書き込めなかった)ので、今後は誰でも書き込めるようになりました。 お気軽にコメントおかきくださると嬉しいです。 ただ、承認制となっております。一読した上で承認させてい…

『名語集』跋文

『名語集』跋文 (*不完全なので、コピペなどはやめといた方が吉です。下線は文章の意味がわからなかったところ。間違いなどご指摘いただけたら幸いです。 原文: さるほどに、かれこれの騒がしきまぎれには、皆人さほどになかりしが、御仏事故なう過ぎゆく…

伊達成実について

伊達成実 永禄11年(1568)ー正保3年(1646)。戦国時代から江戸初期にかけての武将。仙台藩祖伊達政宗の家臣。幼名時宗丸、通称藤五郎・兵部大輔・安房守。 14代伊達家当主伊達稙宗の子伊達実元と、15代晴宗の娘(鏡清院)の間に生まれる。血縁的には政宗の…

『名語集』序文

『名語集』序文 原文 政宗公よろづ御詞の末、少々常の御様子、人伝にも承り、折節には拝み奉り候へども、卑しき身きたなき心に、連々取り失ひ候事あさましく、存じ出し次第、少々書付け申し候。然あれども詞かすかにして、始終たしかならず。誠に秋の月の、…

はじめに

こんにちは&はじめまして。 慶と申します。 ふと思いついて作ってみたブログです。 伊達成実の著作についての思索を中心に。人格考察とかもやるかも。 ただの史学科学部卒の一般人ですが、一応マジメに取り組みたいとは思っている。かく人であるあの人を尊…

過去の更新履歴

〜2014年分はもう既に消してしまっておりますが、記録のために過去の更新履歴を別記事にすることにしました。 このサイト自体は2012年4月18日に開けました。 [20160604追記]リンクを張るのは諦めましたが、2012サイト開設〜2014年分をリストアップしました。…